がん検診のススメ~がん検診の正しい知識~

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更新日:2023年4月7日

毎年、区や職場から案内がある「がん検診」。なんとなく受診していたり、面倒だからといって受診せずにいたりしていませんか?なぜ検診を受ける必要があるのか、どんな検診を受ければいいのか、改めて考えてみましょう。

目次

がん検診の必要性

国民の2人に1人が何らかのがんになると言われています。
日本全国で2016年に新たにがんと診断された症例は、99万例を超えています。がんの罹患率年次別推移の資料(右図)を見ても増加していることがわかります。また、生涯でがんにより死亡する確率(生涯累積死亡リスク)は、男性24%(4人に1人)、女性15%(7人に1人)で、今や日本人の死亡原因の第1位となっています。
このような誰しもかかる可能性のあるがんですが、診断と治療の進歩により、一部のがんでは早期発見、早期治療が可能となりつつあります。がんによる死亡を少しでも減少させるため、検診を正しく受診しましょう。

がん検診を受けずにいると…

もしも検診を受診せず、がんになってしまったらどうなるのでしょう。

検診を受けずにがんになってしまったら「費用がかかる」、「時間がかかる」、「体にかかる」の3つの負担が出てくる可能性があります

どんな検診を受ければいいの?

どの検診を受診した方がいいのかは年齢や性別、持病などの身体の状態により人によって違います。
その中でも国が受診をお勧めしているのが、「対策型がん検診」(胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診)です。お勧めされている理由は、対策型がん検診は定期的に受診すると死亡率を下げることができると科学的に証明されているためです。
一方で、「任意型がん検診」は個人の目的や意志による検診です。親族がかかった病気に自分もなるのではないかと心配、大変な検査を行ってでも詳しく身体を調べたいといった個人の考え方に沿って、検診を行います。

対策型がん検診は5がん検診、任意型がん検診には喉頭がん検診、前立腺がん検診などがあります。

がん検診の主なメリット(利益)・デメリット(不利益)

がん検診はメリットだけでなく、デメリットもあります。ご自身の体調などをよく考えて、
メリットがデメリットを上回る検診を選んで受診しましょう。受診するか迷ったら、かかりつけの先生に相談してください。

メリットには、がんによる死亡を防ぐ・治療しやすいがんが見つかる・がん以外の病気が見つかる・安心が得られることなどがあります。またデメリットにはがんが100%見つかるわけではない・不必要な検査を招く可能性がある・検査によっては偶発症が起こる可能性がある・検診による心理的影響があることが挙げられます。

がん検診のながれ

がん検診には検診によって様々な検査方法がありますが、検診の基本的な流れは一緒です。

がん検診のながれは、まずがん検診を受診します。「がんの疑いなし」となった方は今後も定期的にがん検診を受診してください。「要精密検査」となった方は必ず精密検査を受けてください。また、がん検診は自覚症状のない方が対象です。自覚症状のある方は早めに医療機関を受診してください。

がん検診 よくある質問

Q がん検診の対象者は?
A 自覚症状のない健康な人が対象です。
症状がある人、すでに経過観察中の人は、検診ではなく医師の診察が必要です。
※無症状の時は、進行がんが少なく、早期にがんを発見でき治療につながります。

Q 要精密検査(要精検)といわれたら?
A がんの可能性があるということです。すみやかに精密検査を受診しましょう。
※主ながん検診の精密検査方法はこちらをご覧ください。
※症状がないからといって精密検査を受けないと、早期に見つかるはずのがんを放置してしまい、がん検診を受けた意味がなくなってしまいます。

Q がん検診は1回受ければいいの?
A 定期的な受診が必要です。各がん検診の受診間隔に合わせて受診しましょう。
※検診後にがんができることもあります。ごく小さながんは一度の検査では発見が困難です。定期的に受診することで、がんの発見が可能になります。

専門家の先生のお話を聞いてみましょう!

がん検診の正しい活用方法について専門家の先生のお話を聞いてみましょう。
お医者さんががん検診について知っておいてほしいことをとてもわかりやすく解説してくれています。

講師 中山 富雄 先生
    国立がん研究センターがん対策研究所 検診研究部部長

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                       参考:国立がん研究センター がん情報サービス

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