地域力推進会議での鈴木区長あいさつ(令和7年3月4日)

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更新日:2025年3月4日

地域力推進会議での鈴木区長あいさつ(令和7年3月4日)

 委員の皆様、おはようございます。
 3月に入り少しずつ春めてきたものの、急に寒くなるなど、安定しない気候となっております。今年度最後の地域力推進会議でございます。
 先月2月10日に、令和7年度の予算(案)の概要について公表させていただきました。令和7年度予算案に込めた私のメッセージは、「未来へ加速 新時代への幕開け 住みたいまちNo.1へ」です。今年度は、新たな区の未来をつくり上げていく基本計画・実施計画のスタートの年になります。人が輝くまち、住み続けたいまちへ、より魅力的な大田区を実現できるよう全力を尽くしてまいります。
  それでは、区政の動きについてお話させていただきます。

1 令和7年度予算(案)について

 令和7年度予算案につきましては、現在、第1回大田区議会定例会でご審議をいただいているところでございます。一般会計の総額は、3,527億円余、前年度比約115億円、3.4%増と過去最大の予算を計上しました。令和7年度は、「心やすらぎ 豊かさと成長を実感できる 新しい次代にむけ 力強く踏み出す予算」と位置づけました。
 予算案の重点ポイントについて、4つ掲げております。
 一つ目は、「安心してこどもを産み育て、学びの充実による人づくりに資する施策」で、予算額を大幅に増額いたしました。既存事業のさらなる拡充に加え、ベビーシッター利用支援事業や母子保健・子育て支援アプリの導入など新たな支援策も開始し、子どもたちが笑顔で元気に育つ明るい未来に向け、一人ひとりの学びの充実や子育て世帯等への切れ目のない支援に取り組んでまいります。
 二つ目は、「心豊かな包摂社会の実現に向けた地域づくりに資する施策」でございます。
 スポーツや文化活動、価値創造の源泉である「人」への投資の加速化など、個性をお互いに認めながら、誰もが笑顔でいきいきと心身ともに豊かな暮らしを実感できる施策を推進いたします。
 三つ目は、「豊かな環境と産業の活力で持続可能な基盤づくりに資する施策」でございます。
 カーボンニュートラル・脱炭素への歩みを着実に進め区民・事業者一人ひとりに環境への意識が浸透し、持続可能な経済・環境・社会の実現に資する施策を展開してまいります。
 四つ目は、「安全・安心で魅力と利便性あふれるまちづくりに資する施策」でございます。
 近年頻発する自然災害への備えの強化をはじめ、区民の命と生活を守る取り組みを強化いたします。また、利便性の高い交通ネットワークや住み続けたい住環境の整備など、100年先も人々を魅了する洗練されたまちづくりの実現に向けた施策を展開いたします。
 以上、令和7年度予算案の重点ポイントをご説明させていただきました。

2 令和6年度大田区区政功労者表彰式及び大田区区民等特別表彰式の開催について

 大田区区政功労者表彰は、昭和35年度から始まり、今回で65回目を迎えます。今年度は大田区区政功労者表彰式と大田区区民等特別表彰式の同時開催となり、表彰式は、3月9日(日曜日)に大田区民プラザ大ホールにて実施します。区政功労者表彰は、長年にわたり区の発展、向上に多々ご尽力いただいた方々のご功績をたたえるもので、今年度は、個人130名、団体5件の合計135名の皆様を表彰させていただきます。また、区民等特別表彰は、スポーツ、文化、社会貢献その他の分野において顕著な業績を挙げた区に関わる個人及び団体を表彰することを目的としており、今年度は、1名の方を表彰させていただきます。表彰を申し上げる皆様に、あらためて敬意を表します。

3 羽田空港跡地第1ゾーン都市計画公園整備・維持管理・運営事業予定者の決定について

 羽田空港跡地に整備する広さ約3.3ヘクタールの公園につきまして、これまで区は、その歴史・立地特性を活かし、地域の方々も関与できる仕組みを検討してまいりました。そこで、事業者がカフェなどを整備し、そこから生まれる収益を区に還元することで、より良い公園づくりが期待できる、 Parkパーク- PFIピーエフアイ手法を大田区で初めて取り入れます。
 このたび、2月5日の事業者選定委員会を経て「株式会社かたばみ」を代表とするグループを事業予定者として決定いたしました。「HANEDAはねだ“えん” PARKぱーく いにしえと今、そして未来を“えん”でつなぐ」というコンセプトのもと、「地域住民・団体がつながり、利用者が主役となって成長を続けていくことができる公園」となる提案でした。憩いやにぎわいを創出し多くの方がこの地を訪れ、日本の玄関口羽田にふさわしい公園が完成することを大いに期待させます。令和10年度のオープンを目指し、住民説明会を経て、設計・整備へと取り組んでまいります。

4 (仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの検討状況について

 「(仮称)大田区子ども家庭総合支援センター」の整備については、昨年度、東京都の児童相談所運営に関する経験値と、区の子育て支援のノウハウを結合させ、更なるこども家庭相談支援体制の充実を図るため、都立児童相談所の設置に向け、東京都と協議を進めることとしました。東京都とは、センター開設に関する確認書を締結し、区はこども家庭センター機能を含む虐待予防等の取組の強化、都は地域支援の充実に向けた取組強化等を図り、虐待の防止から専門的支援までを切れ目なく実施する新たな児童相談支援に関する仕組みを構築することとしました。
 これまで確認した項目の具現化に向けた様々な協議を精力的に進める中で、新たな児童相談支援に関する仕組みの方向性が固まってまいりました。具体的には、都立児童相談所の管轄区域において初めての取組となる、児童虐待に関する東京都と区の通告窓口の一元化や、都区職員が合同で虐待通告を受付・迅速に処理する体制の構築等を進めることとしております。
 また、区においては虐待予防等の強化に向けた親子支援プログラムの実施等、区の心理職による取組の強化を、東京都においては地域支援強化に向けた専任職員の配置等の検討を進めております。こうした仕組みを整えることで、区立児童相談所整備により目指そうとした取組内容を包含するとともに、新たな基本計画にて推進するこどもの命と安全を守る児童相談支援体制の実現に寄与するものと考えております。
 引き続き、東京都と具体化に向けての準備を加速し、令和8年度上半期の開設を目指してまいります。

5 おおたランニングフェスティバル2025(おおたランフェス)の開催について

 先月の地域力推進会議でもご案内しておりましたが、2月23日(日曜日)に第2回目となる「おおたランニングフェスティバル2025ニーゼロニーゴー」を大田スタジアムと大井ホッケー競技場サブピッチで開催いたしました。
 空気が澄み渡る冬晴れの中で行われ、延べで約8千300人の方々にご来場いただきました。ランニング大会には昨年を上回る約1千500人の方に参加いただき、終始、活気にあふれていました。私も参加者の一人として皆様と楽しみながら走り、多くの方にご声援をいただきました。ストラックアウトやホッケー体験などのサブイベントでは、大勢の皆様が楽しんでいる姿が見られ、大変嬉しく思いました。来年度もたくさんの笑顔の輪が広がっていくような魅力的なイベントになるよう取り組んでまいります。

6 令和7年春の大田区交通安全運動について

 4月6日から15日までの10日間、「春の大田区交通安全運動」を実施いたします。
 さて、大田区における令和6年中の交通事故の状況ですが、警視庁の調べでは、交通事故件数は1,506件で、前年より77件減少しています。軽傷者数は減少しましたが、死者数は13名で2名増加、重傷者数は113名で41名増加しております。区といたしましては、死者数及び重傷者数の増加を重く受け止めており、より一層、交通安全に対する意識を高め、悲惨な交通事故を1件でも減らしていくよう努めてまいります。関係団体の皆様、委員の皆様におかれましては、さらなるご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

7 勝海舟だより第23号および勝海舟記念館企画展「拝啓、麟太郎さま‐旗本・岡田 新五太郎からの手紙‐」の開催について

 本企画展では、これまで当館の企画展で取り上げたことのなかった、「海舟の親友・岡田 新五太郎」に初めて光を当てます。新五太郎という名前を始めて聞いたという方も多いかと思います。新五太郎は、海舟と家族ぐるみの付き合いがあり、青春時代を共にすごした人物でございます。志半ばにして生涯を終えたことで残っている資料が少ないため、当館で所蔵している新五太郎から海舟に宛てた手紙や、新五太郎の経歴などに関する初公開資料はとても稀少です。資料をとおして、新五太郎の人柄や没後におよぶ海舟との関係性を知っていただけたらと思います。なおこの手紙の中には、かつて幕府が現在の大森ふるさとの浜辺公園付近に設置した大砲の訓練場兼お台場の「大森町打場」や大森の地域のことがわかる資料もございます。会期は、3月14日(金曜日)から7月6日(日曜日)までとなっております。会期中には学芸員による2度のギャラリートークも開催予定です。こちらは、ご予約不要で入館料のみでご参加できます。是非、ご家族・ご友人お誘いあわせのうえ、ご来館ください。

 以上をもちまして、今月のあいさつとさせていただきます。