地域力推進会議での鈴木区長あいさつ(令和6年3月4日)

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更新日:2024年3月4日

地域力推進会議での鈴木区長あいさつ(令和6年3月4日)

 委員の皆様、おはようございます。
 今年度最後の地域力推進会議でございます。
 昨年4月27日の大田区長就任以降、皆さまにご協力をいただきながら区政のかじ取りを務めてこられたことに改めて感謝申し上げます。
 令和6年 能登半島地震は、発災から2か月が経ちましたが、被災地では、未だ多くの方が避難生活を余儀なくされ、断水の解消をはじめインフラの復旧にはまだなお時間を要する見込みであるなど、大変不自由な生活を強いられている状況です。
 発災以降、区では、対口支援の枠組みの中で被災地からの要請があり次第、迅速に支援できるよう、準備を整えてきたほか、被災地支援本部を立ち上げ、全庁一丸となってあらゆる観点から支援に係る検討・調整を行ってまいりました。
 この間の実際の支援としまして、物的支援として、石川県へ救援物資のアルファ化米1万800食の発送を、人的支援として、東京都の対口支援先である輪島市などへ職員の派遣を、それぞれ行ってまいりました。
 なお、私が地区長を務めている日本赤十字社東京都支部 大田区地区においては、地域の皆様にもご協力をいただき、令和6年12月26日まで引き続き義援金の募集を継続しております。
 今後も、被災者・被災地に寄り添って、国・東京都・各関係機関とも連携、情報共有しながら取り組んでまいります。
 それでは、区政の動きについてお話させていただきます。

1 令和6年度予算案について

 令和6年度予算案につきましては、現在、第1回大田区議会定例会でご審議をいただいているところでございます。
 一般会計の総額は3,412億円余、前年度比約264億円、8.4%増の過去最大の予算を編成いたしました。
 令和6年度は、笑顔とあたたかさあふれる大田区を実現するために、「新しいおおたの次代への架け橋となる予算~SDGs未来都市としての挑戦~」と位置付け、私が区長として、はじめて編成いたしました。
 それでは、4つの重点ポイントごとに、予算案の主なものをお話させていただきます。

 一つ目は、「出産・子育て、教育の充実に向けた施策」でございます。
 未来を創り出すこどもが夢と希望を持って健やかに育つために、妊娠期から子育て期までの切れ目のない支援を充実してまいります。
 子育ての孤立や孤独を防止するために定期的に家庭を訪問するファミリー・アテンダント事業や、一時的に子どもの療育が困難になった場合に預けられる乳幼児向けの宿泊型ショートステイ事業などを新たに開始します。
 学校教育では、児童・生徒の英語力向上のために外国語教員指導員の年間配置時数を増やすとともに放課後子ども教室における自主学習支援や不登校対策の推進として「みらい学園初等部」を設置し多様な学びを支援します。

 二つ目は、「安全・安心で包摂的な共生社会の実現に向けた施策」でございます。
 首都直下地震をはじめとする災害への着実な備えや、区民の日常生活に欠かせない公共施設、道路・橋梁など都市基盤施設の維持更新など、安全・安心を実感できる強靭なまちづくりを推進します。
 防災対策の更なる推進として、木造住宅密集地域への感震ブレーカー支給取付けや消火器設置促進事業により出火防止対策を強化します。
 そのほか、大規模水害から区民の生命と財産を守るため、区内の浸水想定区域を対象とした、高台まちづくりの方針策定、民間住宅への耐震改修や除去費用の一部助成、橋梁の耐震性向上、長寿命化などを実施します。
 また、包摂的な共生社会の実現として、老いじたく情報登録事業や、介護助手の募集に向けた支援として介護助手導入支援事業を新たに開始します。

 三つ目は、「環境と地域経済がともに発展する未来へ繋ぐ都市力を高める施策」でございます。
 SDGs未来都市として、脱炭素社会への歩みを着実に進め、持続可能な経済・環境・社会の実現に資する施策を進めてまいります。
 家庭用燃料電池の設置助成や水素を活用した超高効率燃料電池を区施設に先駆的に導入するとともに、民間事業者と連携した古着の再利用と再商品化の区内循環ネットワークを構築します。
 また、中小製造業などを支援するため、工場の新増設、付帯設備の改修に対する助成金の新設、さらに、先進技術の活用により持続可能な都市を構築するため、企業による実証実験を推進していきます。
 
 四つ目は、「ポストコロナ時代に健康で活力、豊かさを高める施策とDX施策」でございます。
 スポーツや文化活動を通じ、心身ともに豊かな暮らしを実感できる施策を推進します。
 引き続き、重症化の予防と健康を支援するため、高齢者向けのインフルエンザ予防接種費用の助成や50歳以上を対象とした帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成を実施してまいります。
 また、DX推進として、まちづくり情報閲覧コーナーやうぐいすネット公園施設窓口にキャッシュレス決済を導入し利便性を図ります。
 以上、新規事業を中心に令和6年度予算案をご説明させていただきました。

2 (仮称)大田区子ども家庭総合支援センターの今後の整備の方向について

 区は、児童福祉法の改正を踏まえ、こどもと家庭の支援体制を強化するため、区立児童相談所の設置を目指すこととし、子ども家庭支援センターと一体となった「(仮称)子ども家庭総合支援センター」の整備を進めてまいりました。
 区立児童相談所開設に向け、東京都等の児童相談所等に区職員を派遣し、人材育成を図ってきたほか、今年度には大森西地区での施設整備に着手し、令和8年度中に開設する予定として計画的に進めてまいりました。
 このような中、昨年東京都から、「品川区立児童相談所開設に伴い、大田区単独を管轄区域とする都立児童相談所の設置について考慮することになる。そのため、大田区の考えを伺いたい」との話がございました。
 これを受け、区長として熟慮を重ねた結果、現段階では、区の状況に最も合った新たなモデルとして、区が整備を進めている「(仮称)大田区子ども家庭総合支援センター」の下で、東京都立児童相談所と区立子ども家庭支援センターが一体的に運用体制を構築し、地域の支援をより充実させていくことが、こども達の安全安心にとって最適な方策の1つであるという結論にいたりました。
 これまでの東京都の経験と、地域力を背景とした区の子育て支援の強みを融合することは、その相乗効果により、さらなる子育て環境の向上に資する方策であると考えています。
 区は、引き続き令和8年度中の開設に向けて準備を進め、こども達の安全安心の確保を最優先におきながら、虐待の未然防止から専門的支援を切れ目なく実施し、地域に根差したこどもと家庭の総合的な支援の実現に向け、しっかりと東京都と協議を進めてまいります。

3 新型コロナワクチン接種について

 自治会・町会、民生委員などの皆様には、地域ぐるみでワクチン接種をサポートいただきましたことに深く感謝申し上げます。
 新型コロナワクチン接種は、今月末をもって無料で受けられる特例臨時接種が終了し、4月からは季節性インフルエンザと同じ通常の定期接種へと移行します。
 接種を希望される方はお早めにご検討をお願い申し上げます。

4 おおたランニングフェスティバル2024(おおたランフェス)の開催報告について

 10月と2月の地域力推進会議でもご案内しておりましたが、今年度の新たな企画である「おおたランニングフェスティバル2024」を、2月17日(土曜日)に大田スタジアムと大井ホッケー競技場サブピッチにて開催いたしました。
 空気が澄み渡る冬晴れの中で行われ、約5,400人の方々にご来場いただきました。
 ランニング大会は私も参加者の一人として皆様と一緒に走り、多くの方にご声援をいただきました。
 ストラックアウトやホッケー体験などのサブイベントでは、大勢の皆様が楽しんでいる姿が見られ、大変嬉しく思いました。
 引き続き、区民の皆様が笑顔で健康に過ごすことができるよう、スポーツ推進事業に取り組んでまいります。

5 令和5年度大田区区政功労者表彰式及び大田区区民等特別表彰式の開催について

 大田区区政功労者表彰は、昭和35年度から始まり、今回で64回目を迎えます。
 今年度は大田区区政功労者表彰式と大田区区民等特別表彰式の同時開催となり、表彰式は、3月10日(日曜日)に大田区産業プラザPiO 4階のコンベンションホールにて実施します。
 区政功労者表彰は、長年にわたり区の発展、向上に多々ご尽力いただいた方々のご功績をたたえるもので、今年度は、個人208名、団体1件の合計209名の皆様を表彰させていただきます。
 また、区民等特別表彰は、スポーツ、文化、社会貢献その他の分野において顕著な業績を挙げた区に関わる個人及び団体を表彰することを目的としており、今年度は、2名の方々を表彰させていただきます。表彰申し上げる皆様に、あらためて敬意を表します。

6 令和6年春の大田区交通安全運動について

 4月6日から15日までの10日間、「春の大田区交通安全運動」を実施いたします。
 さて、大田区における令和5年1月から12月末までの交通事故の状況ですが、警視庁の調べでは、交通事故件数は1,583件で、令和4年より157件増加しています。重傷者数は減少しましたが、死者数は11名で1名増加、軽傷者数は1,647名で190名増加しております。
 区といたしましては、交通事故件数、死者数及び軽傷者数の増加を重く受け止めまして、交通安全に対する意識を高め、悲惨な交通事故を1件でも減らしていくよう努めてまいります。
 関係団体の皆様、委員の皆様におかれましては、より一層のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
 以上を持ちまして、今月のごあいさつとさせていただきます。