中東呼吸器症候群(MERS)
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更新日:2024年7月1日
中東呼吸器症候群(MERS)は、MERSコロナウイルスによる感染症で、2012年に初めて報告されました。主な症状は発熱やせき、息切れなどの呼吸器症状です。
韓国では、中東地域からの帰国者から感染が拡大した時期がありましたが、平成27年7月4日以降新たな患者発生は認められていません。
しかし、中東地域を中心に患者発生が続いており、中東地域へ渡航される場合は特に注意が必要です。
【感染経路】
感染経路は正確にわかっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の一つと考えられています。一方で、患者の中には動物との接触歴がない人も多く、家族間や医療施設内での患者間、患者と医療従事者間など、濃厚接触者間での感染も報告されています。
季節性インフルエンザのように次々に人から人に感染することはありません。
【治療方法】
特効薬はなく、症状に応じた対症療法になります。また、ワクチンはありません。
【予防と対策】
MERSの感染経路は正確にわかっていませんが、人から人に感染する呼吸器感染症のほとんどは、主に患者の咳やくしゃみにより排出されるしぶきを吸い込むことで感染します。
・咳やくしゃみがある場合は、「咳エチケット」を心がけて下さい。
・咳やくしゃみをする時には、マスクやティッシュを口と鼻にあてたり、周りの人から顔を背けて他の人に直接飛沫がかからないように注意します。
・食事前、外出後の手洗いを徹底して行いましょう。
【患者発生地域((注釈1))へ渡航時の注意点】
渡航中
・上記の【予防と対策】を徹底し、一般的な予防策を取ること。
・咳やくしゃみの症状がある人や動物(ラクダ)との安易な接触は避けて下さい。
・加熱が不十分な食品(未殺菌の乳や生肉など)や不衛生な状況で調理された料理を避け、果物、野菜は食べる前によく洗うといった一般的な衛生対策を心がけましょう。
渡航後
・帰国時に、発熱や咳などの呼吸器症状がある場合は、空港の検疫所に申告して下さい。
・帰国後、14日以内に発熱や咳などの呼吸器症状がみられ、医療機関を受診する場合は、必ずマスクを着用して受診するよう心掛けて下さい。また、受診時には、患者発生地域に渡航歴がある旨も必ず伝えて下さい。
(注釈1)患者発生地域は、随時変化します。最新の情報は、下記よりご確認ください。
【さらに詳しい情報が必要な方はこちらへ】
東京都感染症情報センター「中東呼吸器症候群(MERS)とは」
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