OTAシティ・マネジメントレポート（令和2年度決算版）

　現在、新型コロナウイルス感染症の対応に一進一退を繰り返しており、人々の日常生活、地域活動、経済活動に大きな影響を与えております。このような状況において、区は区民生活に最も身近な基礎自治体として、区民の皆さまの生命と健康を守り、区内経済を支える様々な取り組みを進めております。
　区は引き続き、感染拡大防止対策に万全を期し、「新おおた重点プログラム」に掲げた「健康維持・感染症対策」や「大規模自然災害対策」に取り組むとともに、「生活支援策」、「経済活動支援策」、「学びの保障・子どもの生活応援」、「新たな自治体経営のシフト」を着実に推進する必要があります。また、刻々と変化する区民の生活や価値観を踏まえつつ、ポストコロナを見据え、他都市をリードする成熟した都市として、新たな成長に向け力強い歩みを進めなければなりません。
　こうした状況の中で、区民の皆さまに信頼され安心できる行財政運営を推進するためには、財政の健全性を確保することが欠かせません。
　区財政の状況は、基金の適切な積み立てや特別区債の発行抑制と着実な償還を進め、現状において財政の健全性を維持しています。しかし、感染症拡大に伴う経済活動の停滞、国による不合理な税制改正の影響や将来の財政需要を勘案すると、今後の財政運営は厳しい局面を迎えると想定しています。
　このレポートは、令和2年度決算をもとに、総務省の定める統一的な基準による財務書類等を作成したものです。現行の決算を補完し財政の透明性を高めるとともに、行政コストの把握や分析などに活用し、区を「経営」する視点のもと、持続可能な自治体経営の実現に向けて取り組んでまいります。

令和3年12月
大田区長　松原忠義