おおた区報WEB版　令和4年2月11日号〔トップページ・特集〕

　「老いじたく」とは、これまでの人生を振り返り、これからの人生をどう過ごすか考えることです。老いじたくを始めるのに年齢は関係なく、体も心も元気なうちから取り組むことで、自身の思いが尊重された生活を送ることができます。また、将来への不安や身近な方の負担を減らし、今後の人生を豊かに過ごすことにつながります。
　皆さんも必要な備えをして、これからの人生を前向きに考えてみましょう。

　これまでの人生を振り返り、自分の将来を具体的にイメージする。

• 自分が望む医療やケア
• 心配な家族(親なき後)の今後
• ペットのこと　など

　大事な思い出の品の整理が必要か考える。

• 写真・手紙・デジタルデータ
• お墓のこと（承継・墓じまい）　など

　体や生活状況の変化に適した住み替えなどの対策を考える。

• 住宅改修、不動産賃貸・譲渡
• 空き家の管理　など

　将来のリスクに備え、どのような制度や仕組みがあるか調べておく。

• 財産の管理
• 任意後見制度
• 民事信託（家族信託）　など

　自分が亡くなった後のことについて、自分の思いを実行してもらうための準備をしておく。

• 遺言
• 遺贈
• 家財の片付け
• 葬儀・納骨
• 死後事務委任契約　など

　生涯を安心していきいきと暮らせるように、老後にやりたいことや過ごし方について考える。

• ボランティア活動
• 生涯学習　など

　数年前に亡くなった親族の相続手続きに関わり、その時の経験から私の老いじたくがスタートしました。分からないことは自分で調べ、専門家に相談したり、区の老いじたくセミナーに参加したりするなどして準備を進めました。私と妻は遺言公正証書をすでに作成しており、相続手続きの際に必要となる、生まれてから現在までの戸籍謄本も取得済みです。これを遺(のこ)された家族がするととても大変なことだと思います。ほかにも、私が亡くなった後に連絡してもらいたい友人の連絡先リストも作成しました。こうした備えによって、家族に安心してもらうことができ、私自身の気持ちもすっきりしています。もしものときに家族が困らないよう、元気なうちからできる準備を始めることが大切だと思います。

　区は、社会福祉法人　大田区社会福祉協議会とともに、老いじたく推進事業に取り組んでいます。何から始めてよいか分からないときは「老いじたくパンフレット」をご活用ください。あなたらしい老いじたくを見つけましょう。

配布場所　問合先、福祉管理課、特別出張所、老人いこいの家、シニアステーションほか
問合先　社会福祉法人　大田区社会福祉協議会　電話：03-3736-2022　FAX：03-3736-5590

老いじたくを進めるヒント！についての詳細はこちら

福祉管理課調整担当　電話：03-5744-1244　FAX：03-5744-1520