おおた区報WEB版 平成30年2月1日号〔トップページ・特集〕
更新日:2018年2月1日
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特集
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チャレンジ!次世代の町工場
有限会社 大野精機 大田区大森西7-5-35
一流の技術と次世代の力を融合し世界へ!
区内の町工場数は約3,500社で従業者3人以下の工場が約半数、さらに業種は機械・金属加工系が8割以上を占めています。切る・削る・磨くなどの基盤技術とおおた独特の「仲間まわし」ネットワークを活かして、世界のものづくり技術を支えています。現状のままではなく未来に向かって次世代を中心に町工場が動き出しています。
新しい出会いと楽しさが次の仕事の源に
大田区町工場には家族経営が多く、二代目三代目が事業承継する時期を迎えており、従来の受注生産型から「製品を自ら考えて開発する」研究・開発型にステップアップするようになりました。「下町ボブスレー」にかかわる(有)大野精機の三代目である大野和明さんもその一人。今回は、「下町ボブスレー」のプロジェクトを通じてご自身の変化などのお話を伺いました。
プロジェクトに関わったきっかけは、製作説明会に来ないかと声をかけられたことと東日本大震災でした。仕事のこれからを考え自分の視野を広げるため関わりましたが、設計図からの部品作りだけでなく、日本やジャマイカの選手から直接意見を受けて改善したり、広報担当としてのHP開設などが今までにない経験となり、自分自身の基本能力が格段に上がりました。また、ゼロからものをつくることに加え、夢がある仕事は楽しく、試行錯誤や緊急事態対応もいい思い出です。
「下町ボブスレー」は、音楽で例えるとオーケストラで私たちの町工場は、小さなバンド。普段は、それぞれ専門分野のオリジナル製品などを開発していますが、各社がもつ技術を結集し、一つの作品を作り上げたのが下町ボブスレーで、大田区のものづくりの象徴とも言えるのではないかと思っています。
プロジェクトを通じて実感したのは、仕事を待つのでなくつかみに行くことが大切だということです。オリジナル製品で自社の技術を表現することで、次の仕事の相談につながっています。
大田区町工場のオリジナル製品が続々と
「下町ボブスレー」で知り合った仲間たちは、「nbike(エヌバイク)」の開発をはじめています。また、他の町工場でも新たな製品開発・改良などが進行中です。
【オリジナル】
「nbike」
電気を使わないちょい乗りモビリティ
(将来的に公道で走れることを目指している)
【オリジナル】
「下町ボブスレー新9号機」
平成23年から大田区の町工場が中心となって2人乗り用ボブスレー(ソリ)を国内で唯一開発しているプロジェクト
【部品改良】
車いすバスケットボール「競技用車いす」
東京2020パラリンピックで使用を目指し部品改良
【オリジナル】
「車輪付き担架」
軽くて女性一人でも搬送でき収納もコンパクトになる
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