おおた区報WEB版 平成29年1月1日号〔トップページ・特集〕
更新日:2017年1月1日
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特集
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つなぐ。未来へのバトンリレー
平成29(2017)年3月15日、大田区は区制70周年を迎えます。
大森区と蒲田区が合併し、旧区名から一文字ずつとって命名された大田区が誕生したのは昭和22(1947)年のことでした。
昭和20年当時184,371人であった人口は、平成28年12月1日現在717,397人になりました。
一人ひとりの大切な毎日が今日の大田区を作り上げ、これからの街の歴史を紡いでいきます。
新年号では、この街のさまざまな分野で、次の世代へ志をつなぐ3組の家族にお話を伺いました。
親から子へ、孫へ、あるいは地域の子どもたちへ。
育まれてきた文化はさまざまに受け継がれ、未来を築いていくことでしょう。
過去と未来をつなぐ
節目の年に
明けましておめでとうございます。区民の皆様には、輝かしい新年を健やかにお迎えのことと、お慶び申し上げます。
昭和22年3月15日、大田区が誕生し、今年で大田区制70周年の節目を迎えます。
節目とは、過去と未来の結節点でもあります。歴史を振り返り、先人の知恵や技術を次世代へ伝えていくことは、未来へ向け思いを新たにして歩きだすために大切なことがらの一つと言えるのではないでしょうか。新年号では、大田区の70年の歩みを振り返るとともに、区内の各分野で活躍する方々に、「未来へのバトンリレー」と題してお話をお聞きしました。世代を超えて大切に受け継がれていくものに、胸打たれる思いがいたしました。
現在、区内には71万人を超える方が暮らしています。このうち、外国籍の方は一昨年から2万人を超え、国籍は約120か国にわたっています。区では、節目であるこの3月に、70周年記念式典とともに「国際都市おおた宣言」を予定しております。これを契機に、「地域力が区民の暮らしを支え、未来へ躍動する国際都市 おおた」の魅力を、区内外にさらに発信してまいります。
この一年が、皆様にとって幸多き年となりますよう、心からお祈り申し上げます。
大田区長 松原忠義
これからも大田区で。次の世代につないだ3つのバトン
皆さんにとって、時代が変わっても大切にしたいもの、大事にしたい気持ちは何でしょうか?
3組の家族が共に過ごした時間を振り返り、そして明日を語ります。
彩りをつなぐ。
東海道新幹線からも見える一画に温室が並ぶ「馬込シクラメン園」。戦後の混乱の中で花の美しさにひかれた波田野章さんは、昭和27(1952)年に野菜農家から転身し、ここに500粒の種をまきました。現在は「姿の良い最上級のシクラメンを」との思いで30品種、8,000鉢を、妻の作子さん、長男の清明さん夫妻と共に育てています。
病虫害も多く、繊細な温度の管理が必要なシクラメンは栽培の難しい花。それだけに「60年間シクラメンだけでやってこれたのは大したこと」と章さんの感慨もひとしおです。孫の恭祥(やすよし)さんは大学院で制御工学を学びこの春から社会人に。また弟の雅規(まさき)さんはアメリカンフットボールの学生コーチとして走り回る日々。好きな道を歩みなさいと言われのびのび育った2人ですが「先祖から受け継いだ土地だから、兄弟で協力して何らかの形でやっていきたい」と祖父や父の思いは届いているようです。新しいアイデアを取り入れながら、これからも馬込のシクラメンは美しい花を咲かせ続けることでしょう。
ものづくりをつなぐ。
電気・電子部品の精密ばねを製造する「小松ばね工業株式会社」は昭和16(1941)年に創業。バレエ教師だった節子さんが手探りで経営を引き継ぎ、秋田、宮城、インドネシアに事業を展開するまでになりました。6年前に長女の万希子さんが社長に就任。二人三脚の期間を経て、平成26(2014)年に代表権を譲っています。社内を回って社員に声をかけ、誕生日にプレゼントを贈るなど「家族のように社員に寄り添う」社風は変わりません。
また、「一歩外に出ると厳しい競争があることを、折に触れ社員には伝えたい」と気を引き締めている万希子さん。それに対し節子さんが「アンテナを常に張る必要がある。でもあわてることはないんです。社長になると新しいことをしなければと思うものですが、まずはお客様を第一に考えて、着実に」と自分の経験を踏まえてさりげなくフォローします。身をもって学んだ経営ノウハウと親子の絆が育てた太い根っこで、たとえ向かい風が吹いても小松ばねの土台は簡単に揺らぐことはないでしょう。
リズムをつなぐ。
伊波秀進(いばひでのぶ)さんは今年50周年を迎える「The Bigband of ROGUES(ザ・ビッグバンド・オブ・ローグス)」(東京キューバンボーイズJr.)のバンドマスター。長男の淑(よし)さんは「ORQUESTA DE LA LUZ(オルケスタ・デラ・ルス)」などで活躍するプロのパーカッション奏者。「父から学んだのはどんな時もお客さんを楽しませること」と話す淑さん自身も平成27年ビッグバンドを結成し、大田区民プラザで父子による競演を果たしました。
日本のラテン音楽の草分け、見砂直照氏の血を受け継ぐ「ROGUES」のコンサートには、若い頃ラテン音楽の洗礼を受けたお客さんが熱心に足を運びます。「生きがいだとおっしゃるんですよ。重みを感じます」と秀進さん。淑さんも「数々の先輩たちの思いを絶やすわけにはいかない」との強い思いでステージに立っています。区内では中学生吹奏楽へのクリニックも積極的に行うお二人。淑さんはアプリコみんなの音楽祭2016で広報大使も務めました。ラテン音楽の楽しさを踊りだしたくなるビートにのせて、ここ大田区から日本中へと広げていきます。
区制70周年特別企画[2] 大田区のあゆみ
12月1日号では明治・大正時代の街の姿を貴重な図版と写真で紹介しました。今回は大田区になってからのできごとを年表と共に振り返ります。
昭和
22(1947)年 | 3月 | 大森区と蒲田区が合併して「大田区」が誕生 (旧大森区役所を本庁舎とし、大森・調布・蒲田に支所を置いた) |
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4月 | 初の区長公選で小沼虎之助が初代区長となる | |
12月 | 「大田区政ニュース」(大田区報の前身)創刊 |
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24(1949)年 | ||
25(1950)年 | 5月 | 第1回子どもガーデンパーティー開催 |
26(1951)年 | 4月 | 人口42万2,434人で23区中1位となる |
27(1952)年 | 2月 | 区の紋章制定 |
29(1954)年 | 10月 | 大田区歌制定 |
30(1955)年 | 1月 | 梅屋敷体育館開館 |
31(1956)年 | 6月 | 池上図書館開館 |
37(1962)年 | 4月 | 環八蒲田陸橋開通式 |
12月 | 蒲田駅東口駅ビル完成 |
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12月 | 漁業補償調印。翌春、区内の海苔漁場が姿を消す |
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38(1963)年 | 3月 | 鉄骨鉄筋コンクリート造旧本庁舎完成 それまで木造2階建てであった |
39(1964)年 | 10月 | 東京1964オリンピック・パラリンピック競技大会開幕 |
40(1965)年 | 4月 | 大田区体育館開館 |
41(1966)年 | 6月 | 人口75万6,917人でピークとなる |
7月 | 大田区交通安全都市宣言 | |
42(1967)年 | 9月 | 平和島と昭和島が区に編入 |
45(1970)年 | 4月 | 蒲田駅西口駅ビル完成 |
49(1974)年 | 9月 | 大田区政に関する世論調査開始 |
50(1975)年 | 1月 | 京浜島が区に編入 |
51(1976)年 | 12月 | 区の木「クスノキ」、区の花「ウメ」を制定 |
54(1979)年 | 11月 | 郷土博物館開館 |
59(1984)年 | 8月 | 大田区平和都市宣言 |
9月 | 大森駅ビル完成 |
平成
2(1990)年 | 10月 | 区の鳥「ウグイス」を制定 |
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10(1998)年 | 5月 | 大田区役所本庁舎が大森から現在の蒲田へ移転 |
13(2001)年 | 11月 | 旧本庁舎跡地に「大田文化の森」が開館 |
19(2007)年 | 4月 | 松原忠義第6代大田区長就任 |
20(2008)年 | 4月 | 大森 海苔のふるさと館オープン |
10月 | 大田区基本構想策定 「地域力」と「国際都市」をもとに将来像を提示 |
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21(2009)年 | 10月 | 「来~る大田区大使(Cool OTA-KU ambassador)」として親しまれる大田区観光大使(現:国際都市おおた大使)を任命 |
22(2010)年 | 10月 | 羽田空港国際線旅客ターミナルオープン |
23(2011)年 | 3月 | 東日本大震災発生 区の災害対策本部と被災地支援本部を設置 |
24(2012)年 | 4月 | NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の舞台となる |
6月 | スポーツ健康都市宣言 | |
6月 | 大田区総合体育館オープン |
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10月 | 京浜急行線・空港線 全線高架化 | |
26(2014)年 | 4月 | NHK連続テレビ小説「花子とアン」の舞台となる |
27(2015)年 | 3月 | 障がい者総合サポートセンター「さぽーとぴあ」オープン |
11月 | 区内外国人人口が2万人を突破 | |
12月 | 大田区観光情報センターオープン | |
28(2016)年 | 2月 | 大田区制70周年記念大田区シンボルマーク・公式PRキャラクターデザイン決定 |
4月 | 大田区イメージソング「笑顔、このまちから」発表 | |
29(2017)年 | 3月 | 大田区制70周年 |
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