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中央防波堤埋立地の大田区への全島帰属を求める決議(3月25日)
ページ番号:438577542
更新日:2016年3月25日
中央防波堤埋立地は、埋め立てが始まってから40年以上が経過しているが、いまだに帰属問題の解決が図られていない。2020年に東京オリンピック・パラリンピック大会開催を控える中、この問題を早期に解決することが重要である。
中央防波堤埋立地は、大田区にその全島を帰属させることが最も合理的かつ妥当な解決である。
その理由として、第一に、昭和61年に最高裁判所が地方公共団体に関する境界決定の基準を判示している。すなわち、その境界を定める際には、歴史的沿革に加え、住民の社会・経済生活上の便益などを考慮の上、最も衡平妥当な線を見いだしてこれを境界と定めるのが相当とされた。
中央防波堤埋立地は、昭和38年まで続いた海苔養殖業が行われていた場所であり、港湾整備による漁業権放棄のため、生計を立てていた大田区民は廃業を余儀なくされ、周辺産業も大きな打撃を受けた歴史的な経緯がある。
このような沿革から、最高裁判所が示した基準に合致している。
第二に、中央防波堤埋立地の約989ヘクタールという広大な土地は、都民にとっての水辺空間の利活用をはじめ、今後、大田区の空港臨海部を強化していくうえであらゆる用途への活用が考えられる。国際拠点空港である羽田空港と東京港を結び付け、空港臨海部における面的なまちづくりを行うことは、大田区内の雇用の増加など地域経済活性化につながるだけでなく、東京圏はもちろん、日本全体の利益に供するものである。
以上の司法的見地をはじめ、歴史的経緯及び国際競争力強化に寄与する一体的な活用構想を進めていく上でも、大田区に中央防波堤埋立地の全島を帰属させることがこの問題の解決としてふさわしい。
よって、大田区議会は、中央防波堤埋立地の大田区への全島帰属に向け、早期解決を図るため、まずは東京都知事への調停申請を速やかに行うべきと主張する。
以上、決議する。
平成28年3月25日
大田区議会