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軽度外傷性脳損傷者に関わる労災認定基準の改正を求める意見書(3月9日)

ページ番号:572969436

更新日:2012年3月15日

 「軽度外傷性脳損傷」(略称MTBI)は、交通事故や高所からの転落・転倒、スポーツ外傷などにより、頭部に衝撃を受け、脳内の情報伝達を担う神経線維「軸索」と呼ばれるケーブルが断裂するなどして発症する病気である。
 2007年、世界保健機関(WHO)の報告によれば、年間1,000万人の患者が発生していると推測されており、その対策が求められるところである。
 WHOの報告から類型患者数を推計すると、日本には過去20年間だけでも数十万人の患者がいると考えられているが、この病気は、MRIなどの画像検査では異常が見つかりにくいため、労災や自賠責の補償対象にならないケースが多く、働けない場合には、経済的に追い込まれるケースも多々あるのが現状である。
 よって、国及び政府においては、これらの現状を踏まえ、次の事項について適切な措置を講じられるよう強く要望する。

1 軽度外傷性脳損傷のため働けない場合、労災の障害(補償)年金が支給できるよう、労災認定基準を改正すること。
2 労災認定基準の改正にあたっては、不正を防止するため、画像に代わる外傷性脳損傷の判定方法として、他覚的・体系的な神経学的検査法を導入すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

                                                               平成24年3月9日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣 宛
                                                                大田区議会議長

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